SLEEP〜マックス・リヒターからの招待状〜

映画

今回は、前代未聞?な「眠り」に関係するこちらの映画!
「SLEEP マックス・リヒターからの招待状」です。

作品紹介

【作品名】
SLEEP マックス・リヒターからの招待状(2019年) *劇場公開2021年
<原題:Max Richter’s Sleep>

【スタッフ・キャスト】
<監督>
ナタリー・ジョンズ

「メアリーとエリザベス ふたりの女王」「アド・アストラ」「メッセージ」など、数多くの映画音楽も手がけた音楽家マックス・リヒターが企画した「眠り」をテーマにしたコンサート「SLEEP」を追ったドキュメンタリー。
真夜中に開演し、終演時間は明け方まで。会場に並べられたベッドに横たわる観客たちが聞くのは、眠っている間に聞くために作られたリヒターの「SLEEP」ライブ演奏だ。8時間以上におよぶライブ中、本当に眠ってしまっても、会場を歩き回ることも自由というこのライブは、ロサンゼルス野外のグランド・パークやシドニーのオペラハウス、アントワープの聖母大聖堂といった世界各地のシンボリックな場所で開催され、大きな話題となった。本作では観客に新たな音楽体験を提示したこのコンサートの全貌と裏側、そしてリヒター自身の素顔に迫っていく。

https://eiga.com/movie/94256/

上記<作品紹介>にもある通り、本作は音楽と睡眠をテーマにしたコンサート「『Sleep(スリープ)』がいかに生まれたのか?」を描いた音楽ドキュメンタリーです。


このコンサートが型破りなんですよ。なんせ深夜から明け方まで8時間ぶっ通しで演奏されるのですから。
さらに、ユニークなのはミュージシャンが演奏している間、観客は会場に置かれているベッドで寝てもいいし、自由に歩き回ってもいいし、外に出てもいいんです。
この風変りなコンサートを企画し楽曲をつくったのが作曲家マックス・リヒター。
(プロジェクトには公私にわたるパートナー ユリア・マールも深く関わっています)

私が彼を知ったのはSF映画の傑作『メッセージ』(2016)なのですが、クラシック、現代音楽、映画音楽などで活躍し、クラシックと電子音楽を融合させた「ポストクラシカル」を代表する作曲家だそうです。
そんなマックス・リヒターが“眠り”に興味を持ち、脳科学者に話を聞きながら、「睡眠に適した音楽をつくりたい」との思いから生まれた「スリープ」。


「コンサートで寝てはいけない」という“常識”をくつがえすような試みをしているのですが、音楽へのアプローチも独創的です。例えば、携帯の着信音を使った曲をつくったり、スーパーのBGMになりがちなヴィヴァルディの名曲「四季」を再解釈した曲をつくったり・・・と大変ユニーク。

監督ナタリー・ジョーンズによる映像も綺麗です。
映画は、インタビュー部分などがあったりするのですが、常にマックス・リヒターの曲が流れているので、さながら自分も会場にいるような気分。映画を観ている間は、フワフワした浮遊感を感じ、観た後は清々しい気持ちになりました。新たな音楽体験ができる映画でした。

世界各地で開催され注目を浴びた「スリープ」は日本の東京・お台場でも計画されていたようですがキャンセルに・・・その後、コロナ禍になってしまったので先の見通しは立っていないようです。
ただ、「瀬戸内海にあるアートの島、直島でやれたら最高だな」とも言っているようなので、この前代未聞のコンサートを日本でも観られる日もあるかもしれません。


その間の“つなぎ”というわけではありませんが、私は8時間にも及ぶアルバム「Sleep(スリープ)」を購入。
リラックスしたい時に音楽をかけながら寝ているのですが、ひとつ問題が。
あまりにも曲が心地よいので、最後まで聴くことができず寝入ってしまうんですよね・・・。

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