宮崎駿監督やりましたね!(え?もう先週?)
見事、第96回米アカデミー賞”長編アニメーション映画部門賞”に輝いた本作品。
しかも「千と千尋の神隠し」以来2度目の受賞だなんて、さすが日本が誇る巨匠!
今の子供たちはもちろん、かつて子供だった皆さんも、幼い頃から当たり前にジブリを見て育ち、大人になった今も心の奥深く、潜在的にジブリの世界観が刷り込まれている、という方も多いのではないでしょうか。
もちろん夢子もその一人。
そんな夢子が映画を観たのは1月の頭、、、記憶が薄れつつありますが、せっかくなので?備忘録として感想を残したいと思います。
作品紹介
宮崎駿監督が2013年公開の「風立ちぬ」以来10年ぶりに世に送り出した、スタジオジブリの長編アニメーション。「風立ちぬ」公開後に表明した長編作品からの引退を撤回して手がけ、宮崎監督の記憶に残るかつての日本を舞台に、自らの少年時代を重ねた自伝的要素を含むファンタジー。
母親を火事で失った少年・眞人(まひと)は父の勝一とともに東京を離れ、「青鷺屋敷」と呼ばれる広大なお屋敷に引っ越してくる。亡き母の妹であり、新たな母親になった夏子に対して複雑な感情を抱き、転校先の学校でも孤立した日々を送る眞人。そんな彼の前にある日、鳥と人間の姿を行き来する不思議な青サギが現れる。その青サギに導かれ、眞人は生と死が渾然一体となった世界に迷い込んでいく。
https://eiga.com/movie/98573/
おすすめポイント
①宮崎版”不思議の国のアリス”
と、ネット上で例えられているのを何度か目にしたことがあるのですが、、、まさにそんな感じ。
どんなストーリーなの?感想は?と聞かれても、なんとも答えづらい。
でも、不思議の国のアリスもそんな感じですよね?だってあれ、アリスの夢オチですよね?
夢って、現実にはあり得ないはちゃめちゃな出来事が起こったりしますよね?
そんな夢を見ているかのような、不思議で幻想的なお話なのです。
でもベースにあるのは「少年の成長物語」なのかな、と夢子は感じました。
迷い込んだ不思議な世界での出会いや経験を通し、辛い過去と訣別、、、というか、それをも受け入れることができるようになった少年がまた一つ強くなり、新たな人生を歩み出す、、、と受け止めました。
出会いや別れ、挫折など、、、生きていると色々ありますよね。
色々と経験してきた大人だからこそ、この映画を通し何か感じるものがあるのではないかな、と夢子は思うのでした。
②ジブリの世界観、そしてやっぱり久石譲!
なんといっても映像の美しさ、ジブリの世界観は健在です!
昭和〜平成〜令和を生きる夢子ですが、さすがにあの時代には生まれていません、、、
それなのになんとなく懐かしさを感じてしまう、あの風景や空気感はなんなんでしょうね。
そしてこれまで宮崎駿監督が生み出してきたアレやコレやを思わせるキャラがさりげなく登場しますよ。
そしてそして、宮崎駿監督・ジブリと言えば、、、やっぱり久石譲さんの音楽ですよね。
正直、最初はあまりピンと来ず、、、今回は珍しく音楽が目立たないな、と感じてしまったんですよね。
だって、ナウシカと言えば!ラピュタと言えば!みたいに、作品ごとに代表する音楽がありますよね。
それが今回はあまり印象に残らないな、と。
そんなふうに思ってしまった過去の私ごめんなさい。なんでしょう、あとからジワジワ来るんですよね。
今となっては、この映画にはあの音楽しかあり得ません。
やっぱり久石譲さんは偉大です。
③もう一つの原作?
「君たちはどう生きるか」の原作となったと言われている、1937年初出版の吉野源三郎の同名小説。
夢子は未読なので、こちらについては何一つ知識がないのですが、、、
もう一つ、宮崎駿監督が影響を受けたと言われている作品が。
”失われたものたちの本”
それがこちらの「失われたものたちの本」
(The Book of Lost Things/2006年)
【あらすじ】
母親を亡くして孤独に苛(さいな)まれ、本の囁(ささや)きが聞こえるようになった12歳のデイヴィッドは、死んだはずの母の声に導かれて幻の王国に迷い込む。赤ずきんが産んだ人狼、醜い白雪姫、子どもをさらうねじくれ男……。そこはおとぎ話の登場人物たちが蠢(うごめ)く、美しくも残酷な物語の世界だった。元の世界に戻るため、少年は『失われたものたちの本』を探す旅に出る。本にまつわる異世界冒険譚。
https://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488517069
夢子がこの小説を読んだのは、去年の夏、これまた記憶が薄らいでおり細かいところまではっきり覚えていないのですが、、、映画を観るよりも前にこちらの本に出会い、また「君たちはどう生きるか」に影響を与えていると言われていることも知らずに読みました。
*そもそも「影響を与えていると言われている」というのを聞いたことがあるだけで、事実は全く知らない夢子です。
でも、映画を観た後の感想としては、確かに設定やストーリーがよく似ている、きっと強くインスピレーションを受けたのだろうな、と感じました。(あくまで個人の意見です。)
映画を観ながら、頭のどこか片隅にこちらの小説のイメージを浮かべながら観ていたような気さえします。
こちらも舞台は戦時中(第二次世界大戦下のイギリス)、母親を亡くした少年が新しい継母や新しく生まれる赤ん坊に馴染めず孤独な毎日を過ごす中、ひょんなことから不思議な世界に迷い込み様々な出会いや経験を通し成長していく物語です。
まとめ
回を重ねるごとに、また違う感じ方や新たな気づきがありそうな「君たちはどう生きるか」。
アカデミー賞効果か、3月20日からは英語吹き替え版の上映されるようで、そちらも気になります。
また、「失われたものたちの本」も、映画の原作?影響を与えた?かはさて置き、かなり面白かったです!
(夢子は二日で読み終えました。)
ファンタジーやダークファンタジーが好きな方にとってもおすすめの一冊です♪