リンバロストの乙女

またまたギンガムチェックが可愛い♡こちらの本は、先日投稿した氷室冴子さんの「マイ・ディア~親愛なる物語」の中でも紹介されている小説「リンバロストの乙女」

「十七歳の夏」と同じく、氷室さんの”マイディア”を通し出会った作品で、夢子にとっては少女時代を思い出す大切な小説です。

【作品名】
リンバロストの乙女(1909)
<原題:A Girl of the Limberlost>

【作者】
ジーン・ストラトン・ポーター(1863-1924)

【あらすじ】

リンバロストの美しい森の端に住む優しく賢い少女エルノラ。

父を亡くしたエルノラは、実の母親に無慈悲で理不尽な仕打ちを受けながらも、自分の力で高校へ通おうと決意する。

そんな彼女に森が与えた贈り物は、友情、母の愛、そして一人の青年との出会い。

森にいる美しい蛾や植物の収集で学費を稼ぎ、周りの優しい人たちに助けられながら成長していく・・・。




この本の魅力は何といっても”自然描写”!

それもそのはず?作者のジーン・ポーターはアメリカの女流作家であるとともに博物学者でもあるのだそう。

リンバロストの森、そこに生きる昆虫、(特に蛾!美しい蝶々、ではなく美しい蛾というのが面白い)植物がとても美しく、生き生きと描かれています。

読んでいるうちに、まるで自分まで陽の光が差し込む美しい森にいるような気分に・・・♪


今なら毒親と呼ばれるであろう母親と、どんなに辛い環境にも屈せず自らの力で人生を切り拓いていくエルノラ。

「家庭小説」というジャンルではありますが、一人の少女の成長物語としても読み応えがあり、読み終わったあとはなんだか元気が出る一冊です♪



最後に、、、訳者 村岡花子さんと”リンバロストの乙女”の思い出を、あとがきより・・・。


リンバロストの森の乙女のものがたりを私が初めてひもといたのは、昔、学生時代の森の夏の日でした。

深い森の中で、夏の毎日をどんなに熱心に読みふけったことだったでしょう!

これを訳したいという願いはすでにそのころ私の胸に燃えました。


〜角川文庫「リンバロストの乙女」あとがきより一部抜粋〜

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